会社やお店に設置されている防犯カメラを自宅に付けたいと考える人は増えてきています。カメラも機能が豊富にあり、またホームセンターやインターネットでも購入ができるようになっていますが、自分で設置する際に気になるのが「監視カメラ」と「防犯カメラ」の違いです。販売店でも並べておかれていることの多いこの2つのカメラの違いについて詳しくご紹介します。

監視カメラも防犯カメラもカメラとしての基本的な機能は同じ

監視カメラも防犯カメラも、設置して撮影をするという目的は一致しています。そのためカメラを販売する側では「防犯・監視カメラ」という名称で統一されています。そのため防犯カメラでも機能が多ければそれだけ金額が高くなりますし、監視カメラでもカメラによっては防犯カメラより安価な場合もあります。

監視カメラと防犯カメラは使用目的で区別されている

監視カメラ・防犯カメラ共に、カメラとしての機能に大きな違いはありません。ただしその使用目的によって、形状や求められる機能に違いがあります。

監視カメラは監視される側に気がつかれないような形になっている

監視カメラと聞くと「自分の行動を常に見張られている」といったマイナスイメージを持たれがちですが、「観察する目的」で使われる場合と「犯罪の証拠を撮影する目的」で使われる場合とがあります。前者の場合はテレビ局の屋上に設置された固定カメラや河川の増水を観測したりするカメラが当てはまります。この場合ははっきりとした画像を撮影する必要があるため、解像度が高く夜間でも撮影が可能なもの、そしてズーム機能なども搭載されています。もう一つの目的である「犯罪の証拠を撮影する目的」ですが、よく設置されているのは金融機関のATMです。キャッシュカードが不正に使用されたり、振り込め詐欺などの犯罪で使われることも多いため、機械の中にカメラが設置されています。また会社内で犯罪が起きた場合に証拠とするために監視カメラを設置することもあります。この場合は社員にカメラがあることに気づかれては意味がないため、天井に埋め込むカメラなどが使われます。

防犯カメラはカメラがあることを周知するため目立つ形状になっている

一方、防犯カメラは「犯罪を未然に防ぐこと」を目的に設置されています。そのためカメラがダミーであっても問題ありませんし、撮影をせず人を感知してランプがつくだけのものもあります。防犯カメラを設置することで「常に見張っている」ことをアピールすることが一番の目的であるため、防犯カメラとして使用されるカメラは見た目も大きく目立つことが優先されます。また、セキュリティ会社の防犯シールを貼り付けることで犯罪者に対するプレッシャーになるため、セキュリティ会社を通して防犯カメラを購入・レンタルするのもおすすめです。

監視カメラも防犯カメラも設置していることの周知は必要

監視カメラも防犯カメラも同じカメラですが、撮影した画像や映像を証拠品として提出する可能性があります。さらにカメラの性能によってははっきりと顔の判別ができる場合もあるため、設置していることを周知する必要があります。周知やカメラ設置の表示をしないで撮影をした場合、プライバシーの侵害として訴えられる可能性もあるためです。また、防犯カメラだけでは撮影範囲や内容が不十分な場合には、監視カメラもあわせて設置するといったことも必要となります。設置した後で問題になることのないよう、専門家に相談しながらカメラの設置場所や周知のためのシール等の貼り付け場所についても十分に吟味した上で決定・購入することが必要です。